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「それじゃ、もし、白出沢ではなく、铡盲坪删@沢を登ったら、どうなるんです?」
「最初は白出沢と同じようなガレ場なんだそうだが、そのうち、険(けわ)しい涸沢岳沢へと変わる。そこから稜線に出るのはかなり厳しいそうなんだ」
「涸沢岳沢? それって耍麤gさんの遺体が発見された場所じゃないですか?」
「そうなんだよ」
「と言う事は、耍麤gさんが新罚Ц撙榉'高岳山荘の建つ白出のコルへと登る途中、荷継小屋跡から先、本来進むべき白出沢ではなく、間摺盲骏氅‘ト案内板にしたがって荷継沢へと迷い込み、更にその先の涸沢岳沢の斜面から滑落して亡くなった???いや、深山が行動を共にしていたとすると、彼が耍麤gさんを人気(ひとけ)のない涸沢岳沢へと誘い込み、そこで殺した可能性も出てきますね」
「それと、もしも荷継小屋跡にあるル劝改诎澶颉ⅳ饯紊钌饯盲蒲预δ肖毠い皮筏い郡趣筏郡椋俊
「! そう言えば、深山は平湯温泉へ車で来たし、チェックインは夜。その日の日中、ル劝改诎澶渭毠い饧妞亭剖虑挨诵路'高から涸沢岳沢まで下見で登り、翌日、耍麤gを伴って再度同じル趣虻扦盲浚浚浚可钌饯纤{沢を殺した後(あと)、下山ついでにル劝改诎澶蛟à辘耍浚浚啃∩饯丹蟆ⅳ窑绀盲趣筏郡椤⑺{沢さんは深山に計画的に殺されたのかも知れませんよ!」
「漢波羅君、話が大変な事になってきたね。これはもう僕らの手に負えるレベルの話じゃ無いよ。どうだい? 奥飛騨署の仁科さんに事情を話して、あとは警察に眨伽皮猡椁Δ妊预Δ韦希俊
確かに殺人事件の可能性が大きくなった以上、素人の俺がこの儘「捜査」を続けるよりは警察に委(ゆだ)ねた方がいいに決まっている。でも、不審な点があったにも関わらず、警察が事故死として処理したのが事の発端だし、第一、俺自身、折角(せっかく)ここまで眨偕悉菠郡猡韦颉ⅳ长蜗取⒕欷宋亭毪韦虾韦趣悉胜筏酸嬋护趣筏胜ぁ
「小山さん、この件、もう少し俺に眨伽丹护皮猡椁à蓼护螭俊
「でも、もし耍麤gさんを深山と言う男が本当に殺したのなら、その事を嗅ぎ回っている君に深山が危害を加えないとも限らない。何しろ、既に一人殺している事になるんだからねぇ。危険過ぎるよ」
「それは分かっています。でも、警察に話を引き渡すにしても、もう少し眨伽郡い螭扦埂
「でもなぁ???」
「小山さんのご心配はよく分かります。俺もその分、今まで以上に気をつけますから」
「分かったよ。君の性格じゃ、僕が留(と)め立(だ)てしても無理だからなぁ。本当に気をつけてくれよ」
「はい、ありがとうございます」
「ところで、これから何を眨伽毪螭坤ぃ俊
「とりあえず、一旦、枺─貞盲粕街Ф龋à浃蓼袱郡─颏趣趣韦ā⒆苑证巫悚切路'高から登ってみようと思います。そうすれば、何か見えていなかったものが見えてくるかも知れないですし」
「分かった。それじゃ充分気をつけてね。何かあったら、いつでもいいから電話をくれよ」
「はい」
当初、平湯温泉から松本へと戻った後(あと)、自殺した深山の妹、節子の夫だった北村康隆を訪ねようと俺は考えていた。北村は節子の自殺後、枺─猷_里松本の実家へと帰り、今は父親の経営する建築設計事務所で働いていると聞いていたからだ。だが、小山と電話しているうち、俺は耍麤gが登ったであろう新罚Ц撙楹詻g岳への道程(みちのり)を蓿盲皮撙郡胜盲俊9扭ぶV(ことわざ)にも「百聞(ひゃくぶん)は一見(いっけん)に如(し)かず」と言うのがある。実際に現地を自分の足で歩き、自分の目で見た方が、何かを得られるかも知れない。なあに、まだ接触していない北村の事だ。逃げたりはしないだろう。
俺は濃飛平湯バスセンタ楗啸工藖り、再び1時間半かけて松本バスタ撺圣毪丐葢盲俊K杀抉kへと入り時刻表を見れば、5分後に新宿行きのJR特急ス雪‘あずさが発車する。俺は急ぎ佨嚾蛸Iうと飛び仱辍⒁宦贰|京を目指した。
第10章 疑惑から確信へ
美と健康サロン YOSHINO
山梨県富士吉田市のアットホ啶圣ē攻匹匹%氓骏单恁螭扦埂
yoshino…salon@venus。san。ne。jp
富士急行線 寿駅近く
電話 090…2537…3405
(不定休?要予約)
枺─丐葢盲堪长稀酥刂蕙芝氓互螗咯‘へと足を撙印⑸皆赖貒恧沃肖椤笜尌鲈溃糠'高岳」を買い求める。この山岳地図には、表(おもて)に槍ヶ岳と罚Ц咴坤蛑行膜松细叩丐楸饱ⅴ毳抓鼓喜可接颏颔些‘する五万分一の地図が、裏に二万五千分の一の槍?罚Ц咴敿殗恧d(の)っている。信州側の上高地から明神、徳沢、横尾、涸沢(からさわ)を経て罚Ц撙味牼へと至るル趣项^の中に入ってるので地図等無くても全然平気だが、飛騨側の新罚Ц撙楗ⅴ抓愆‘チするル趣习匙陨硪欢趣獾巧浇U験が無い。途中、ル趣嗣预盲茣r間をロスするのはゴメンだ。ここは素直に山岳地図に頼る事にした。
帰宅した俺は、早速、山支度(やまじたく)を始める。10月の枺─稀ⅳ蓼坤蓼琅àⅳ郡浚─い椤⒆扭胛镆护娜·盲皮狻ⅳ饯Δ饯荬摔工氡匾蠠oい。しかし、これが山、とりわけ標高3000メ去爰墹畏'高ともなると話は摺盲皮搿¥长渭竟潯⒁欢龋à窑趣郡樱⑻旌颏坤欷欷小ⅳ郡趣ㄆ降丐辘扦ⅳ盲皮舛牼には雪が降る。そう言う時季なのだ。3年前の事だが、10月上旬、紅葉真っ盛りの涸沢にまとまった雪が降った。涸沢は降り積もった雪で一面銀世界となったのだが、稜線はと言うと当然、こちらも真っ白だ。前罚Ц咴坤榘路'高岳、涸沢岳、そして、北罚Ц咴坤丐冗Bなる罚Ц撙未蟀侗冥柟猓à遥─苏栅椁丹欷瓢驻xき、雪の中にはナナカマドが燃えるような赤で彩(いろど)りを添える。今でも目に焼き付いてるが、実に美しい情景だ。そんな事を思い出しながら、俺は、アイゼンにピッケル、ワカンと言った冬山装備も準備する。
平湯温泉から松本、更に枺─丐葢盲皮堪长稀⑸街Ф趣颏趣趣韦à毪取⒃伽印⑿滤薨k松本行きのJR特急ス雪‘あずさへと仱盲俊H栅2度も佨嚖贰|京と松本を行き来するのだから、何ともせわしない。しかし、今度の目的地は平湯温泉では無い。新罚Ц撙馈K杀兢樾路'高までは、松本バスセンタ樵伽鹰啸工藫eられていくのだが、あいにくと松本に着いた時には既に最終便が出発した後(あと)。やはり奥飛騨は遠い。今夜は松本駅近くのホテルへと泊まり、明日一番で新罚Ц撙叵颏Δ趣筏瑜Α
10月20日、火曜日、午前7時50分── 。
俺は松本バスセンタ楦呱綕怙wバスセンタ肖违啸工丐葋車した。夏山シ亥螭摔稀ⅳ长长樾路'高への直通バスが走っているのだが、今は登山シ亥螭饨K盤の10月。松本から新罚Ц撙匦肖摔稀⑵綔氯钎啸工騺り換えねばならない。平湯温泉で仱険Qえ待ちをする事25分。結局、新罚Ц撺啸攻咯‘ミナルに着いたのは午前10時を回っていた。
バスを降りた俺は、バスタ撺圣毪坞O、新罚Ц撺愆‘プウェイ駅構内のレストランへと入り、とりあえずコ药‘を一杯注文する。八重洲ブックセンタ琴Iってきた地図をおもむろに取り出し、熱いコ药‘を啜(すす)りつつ、新罚Ц撙榉'高の稜線までのル趣蚋膜幛拼_認するのだが、見れば、ここから白出沢出合(しらだしさわであい)まで2時間、白出沢出合から重太郎橋(じゅうたろうばし)まで2時間、更に重太郎橋から荷継小屋跡まで1時間半、そして、荷継小屋跡から罚Ц咴郎角Pの建つ白出のコルまで3時間半。結局、新罚Ц撙榉'高の稜線に立つまで9時間はかかる事になる。腕時計に目をやれば、まもなく午前10時半。今すぐ発(た)ったとしても、稜線に蓿曜扭挨巳彰护蛴à皮筏蓼Α¥筏狻ⅳ饯伍g、泊まる事の出来る山小屋は1軒も無い。途中で幕営しようにもテントは持ってきていないし、地図を見た所、設営可能な場所も無さそうだ。焦ってもどうにもならないと観念した俺は、今夜は新罚Ц呶氯瞬搐蓼辍⒚魅栅卧绯⒊霭kする事にした。
今夜の宿を求めて観光案内所を訪ねた俺は、ここからバスで来た道を少し下(くだ)った所にある一軒の温泉宿を紹介された。弓折岳(ゆみおりだけ)、槍ヶ岳、罚Ц哌B峰に源(みなもと)を発する左俣(ひだりまた)、右俣(みぎまた)の流れが、丁度、新罚Ц撙呛悉铯丹昶烟锎ǎà蓼郡铮─趣胜搿¥饯吻辶鳏藪欷氲酰à模─陿颏蚨嗓辘盲克私褚工嗡蕖干钌角P(しんざんそう)」はあった。
今日はもう何も出来ないし、折角、奥飛騨温泉郷の最奥(さいおう)にある新罚Ц呶氯蓼扦浃盲评搐郡韦馈L枺à遥─悉蓼栏撙いⅳ长嗡拮月卧慈绷鳏仿短祜L呂へと浸かる。蒲田川河畔(かはん)にある露天風呂は、川上(かわかみ)に抜戸岳(ぬけどだけ)、川下(かわしも)に焼岳(やけだけ)を望み、周囲には丁度始まったばかりの紅葉が彩りを添える。川の潺(せせらぎ)に耳を傾けながら浸かる露天風呂は最高だ。普段、都会のス雪‘銭湯で溜飲(りゅういん)を下げている俺にとっては、この上も無い贅沢(ぜいたく)だ。夕食に出された飛騨牛のステ庵激盲郡贰⒄搜预κ聼oし???と部屋で寛(くつろ)いでいると、やおら携帯電話が鳴った。木村未来からだ。
「もしもし」
「響資さん? 未来です」
「どうしたの?」
「どうしたのって???一昨日(おととい)、昨日と2日間、電話が無かったから、ひょっとして響資さんの身に何かあったんじゃ無いかと心配になって電話したんじゃないですかぁ」
「それは、ゴメンゴメン」
「ところで、今どこですか? 響資さんさえ良かったら、これからどこかで食事でもと思ったんですけど???あ、2回もおごってもらっちゃったから、今回は私がおごりますよ!」
「ありがとう。気持ちは、とてもありがたいんだけど、それはちょっと無理なんだな。実は???今、岐阜にいるんだよ」
「岐阜?」
「うん、耍麤gさんの足跡を追って松本を訪ねたんだけど、そこから、平湯温泉、そして、新罚Ц呶氯丐绒{り着いちゃってね」
「て言うか、本当は誰か『いい女性(ひと)』と一緒に温泉旅行でもしているんじゃ無いですか?」
電話越しだが、どうやら彼女はふくれているようだ。思わず目に浮かぶ。
「本当だって。君に嘘ついても仕方ないだろ?」
「信じてますよ、私だって。平湯と新罚Ц撙坤胜螭疲浚浚棵販菠辘筏皮い腠戀Yさんが羨(うらや)ましかっただけですぅ」
「おいおい???俺だって撸Г婴抢搐皮い朐Uじゃないんだよ」
俺は、松本を訪ねてから今日までの経緯(いきさつ)を彼女に話した。
「それじゃ、深山係長が耍麤g課長を殺したって言うんですか?」
「いや、まだ深山さんが耍麤gさんを殺したって決まった訳じゃ無い。今の所は、その可能性が高いって言うだけだよ」
「でも、響資さんは深山係長を疑っている訳でしょ?」
「まあね」
「で、これからどうするんですか?」
「明日の早朝、宿を出発して、新罚Ц撙樗{沢さんの遺体が見つかった涸沢岳沢へと登ってみるよ」
「それじゃ、明日はまだ戻ってこられないんですか?」
「ああ。新罚Ц撙蛟绯霭kするけど、日帰りは無理だろうから、明日は稜線の山小屋へ泊まるよ。そっちへ戻れるのは明後日(あさつて)か???明明後日(しあさつて)になるかなぁ」
「分かりましたぁ???」
彼女は淋(さみ)し気(げ)な声で答えたが、こればかりは仕方がない。ここは彼女に我慢してもらうしかない。
「ところで、未来さん、一つ約束して欲しい事があるんだけど」
「何ですか?」
「深山さんが耍麤gさんを殺した可能性が高いとは言え、まだ『クロ』と決まった訳じゃないし、会社では深山さんに、ごく普通に接してもらいたいんだ」
「普通に?」
「そう、普通に。何事も無かったかのようにね。それと、未来さんが俺と会ったり、電話で連絡取り合ったりしている事も一切伏せておいて欲しいんだ。約束してくれるかな?」
「それは、響資さんの頼みなら何だって聞きますよ。でも、何故ですか?」
「俺が考えているように、もしも、深山さんが本当に犯人だとしたら、色々嗅ぎ回っている俺や未来さんに、どんな危害が及ぶか分かりゃしない。それに元はと言えば、未来さんをこの件に引きずり込んだのは俺だし、万が一、未来さんの身に何かあったりしたら、俺???」
「響資さん???ありがとう???」
電話越しだが、彼女の声が震えているのが分かる。どうやら、泣いているようだ。
「未来さん???大丈夫?」
「ええ、大丈夫。嬉しかったんです。響資さんが私の事、心配してくれて???」
普段、女心なんて丸きり分からない鈍感な俺でも、流石にこの一言(ひとこと)には心が揺れる。初めて、彼女の事を心の底から愛(いと)おしいと感じた。
電話を切った俺は、彼女の声の余韻を胸に布団へと入る。それにしても、ヌ佶毳些‘グで彼女と初めて出会ったのは、ほんの5日前の事だ。にも関わらず、お互い、こうも早く惹かれ合うようになるだなんて。それもこれも耍麤gの死がきっかけなのだから、正に人の縁とは不思議なものだ。
10月21日、水曜日、午前7時── 。
宿の主(あるじ)に頼んで用意しておいてもらった弁当を受け取り、俺は深山荘を出発した。空はどこまでも蒼(あお)く澄み渡り、蒲田川の流れが上流から冷風を撙螭扦搿?諝荬狭荩à辘螅─趣筏皮い贫嗌偌『ぁ
「なあに、歩き始めれば、どうせ汗ばむんだから、これくらいで丁度いいや」
今日は朝から夕方まで、みっちり歩く事になる。長い道中を前にして、自らに気合いを入れる。
新罚Ц撙虺霭kした俺は、右俣谷左岸の退屈な林道を行く。左俣谷沿いの林道を行けば、双六岳(すごろくだけ)、三俣蓮華岳(みつまたれんげだけ)、鷲羽岳(わしばだけ)、水晶岳、课謇稍溃à恧伽搐恧Δ坤保─妊预盲俊ⅳい氦烀坤郡氡饱ⅴ毳抓工蚊澶丐戎沥毪韦坤⒔窕丐蠀gなる物見撸剑à猡韦撙妞丹螅─